「いつかは世界一周してみたい」――そう思いながら、料金の壁で諦めている方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、スターアライアンスの世界一周航空券を使えば、正規運賃換算で1000万円を超える航空券を、現金180万円で予約することが可能です。しかも筆者は実際に、ANA・ルフトハンザ・スイスインターナショナルの3社でファーストクラスに搭乗するルートを組み、残り区間もすべてビジネスクラスで押さえました。
この前編では、実際に筆者が予約した世界一周航空券のルート・金額・お得感のカラクリを、予約日の正規運賃スクショ付きで全公開します。具体的な予約方法・電話予約のコツ・楽天リンクで通話料0円にする裏技・オープンジョーで実質2回旅行する裏技などは、【後編】で詳しく解説しています。

世界一周航空券とは?まずは仕組みをザックリ理解しよう
世界一周航空券(Round The World Ticket/RTW)とは、航空連合(アライアンス)が販売している周遊型の航空券のことです。1枚の航空券で世界を一周できるため、個別に航空券を買い集めるより圧倒的にお得になります。
世界一周航空券を販売している3大アライアンス
世界一周航空券を販売しているのは、世界的な航空連合3つです。
- スターアライアンス(Star Alliance):ANA・ルフトハンザ・スイス・ユナイテッド・タイ航空・シンガポール航空など26社加盟
- ワンワールド(oneworld):JAL・ブリティッシュエアウェイズ・キャセイパシフィック・カンタス航空・アメリカン航空など
- スカイチーム(SkyTeam):デルタ航空・KLM・エールフランス・大韓航空など
※現在は販売停止中
筆者が選んだのはスターアライアンスです。理由はシンプルで、日本発着の選択肢が圧倒的に多い(ANA本拠地)こと、そしてファーストクラスを運航している加盟会社が多いからです。
スターアライアンス世界一周航空券の基本ルール
スターアライアンスの世界一周航空券「Round The World Fare」を現金購入する場合、以下のルールがあります。
- 料金は「総飛行距離」で決定(29,000マイル/34,000マイル/39,000マイルの3段階)
- 大西洋・太平洋を必ず1回ずつ横断すること
- 出発地と最終目的地は同じ国内ならOK(オープンジョー可能)
- 後戻り(逆方向への移動)は原則不可(東回り or 西回りのどちらかに統一)
- 大陸数は最低3〜最大15ストップオーバーまで可能
- 航空券の有効期間は発券日から1年(最初の搭乗からではない点に注意)
このルールをうまく使うのが、世界一周航空券のお得感を最大化するコツです。特に「オープンジョーOK」が今回のキモになります。
なぜ1000万円分が180万円になるのか?お得感のカラクリ
「正規運賃換算で1000万円が180万円」と聞くと、にわかには信じがたいかもしれません。これは決して誇張ではなく、世界一周航空券の料金体系が「個別購入の合算」ではなく「総距離で一括計算」になっているために起こる現象です。
たとえば、東京→サンフランシスコのANAファーストクラスを単体で買えば200万円、チューリッヒ→東京のスイスファーストはなんと300万円超といった世界です。これを全区間個別に積み上げれば、合計1000万円を超えるのも普通のことです。
ところが世界一周航空券では、「総飛行距離39,000マイル区分のファースト/ビジネス混在で◯◯円」という総額制になるため、結果として180万円程度に収まるのです。
つまり、1区間1区間が割引されているのではなく「世界一周というパッケージ自体が破格」というのが、この航空券の本質です。
【実録】筆者が予約した世界一周航空券のルート全公開
ここからは、筆者が実際に予約した世界一周航空券のルートを区間ごとに全公開します。ポイントは以下の3つ。
- 大阪発・東京着のオープンジョーで実質2回旅行(仕組みは後編で詳述)
- ファーストクラスを長距離区間に集中投下(コスパ最大化)
- 9月にオーストラリア、翌年4月に世界一周本番の二段構え
STEP1:2026年9月|大阪発オーストラリア編
- 関西国際空港(KIX)→ シドニー(SYD):ビジネスクラス
- シドニー(SYD)→ 東京(HND):ビジネスクラス
まずは2026年9月、大阪から1回目の渡航です。まずは南半球のオーストラリア・シドニーへビジネスクラスで飛びます。シドニー観光後に東京(羽田)へ帰国します。
ここで重要なのは、出発は大阪・帰着は東京にしている点。同じ日本国内なのでルール上はOKで、これが後の裏技につながります(詳しくは後編で解説)。
※東京在住のため大阪まではLCCなどで別途予約。LCCのお得な取り方はこちら。
STEP2:2027年4月|東京発・世界一周本番ルート
9月のオーストラリア旅行から約7ヶ月後、いよいよ本番の世界一周ルートに突入します。ファーストクラス3区間はすべてこの2027年4月のフェーズに集中させました。
- 東京(HND/NRT)→ サンフランシスコ(SFO):ANAファーストクラス★
- サンフランシスコ(SFO)→ ラスベガス(LAS):ビジネスクラス
- ラスベガス(LAS)→ ニューヨーク(EWR):ビジネスクラス
- ニューヨーク(EWR)→ フランクフルト(FRA):ルフトハンザファーストクラス★
- フランクフルト(FRA)→ バルセロナ(BCN):ビジネスクラス
- バルセロナ(BCN)→ パリ(CDG):ビジネスクラス
- パリ(CDG)→ チューリッヒ(ZRH):ビジネスクラス
- チューリッヒ(ZRH)→ 東京(HND):スイスインターナショナルファーストクラス★
ファーストクラスに乗る3区間は、すべて長距離フライトです。ファーストクラス区間は「短距離より長距離に当てる」のが鉄則。長く座席にいるほど、シャンパンも機内食もシャワーも堪能できますからね。
ファーストクラス3区間に込めた狙い
世界一周航空券の最大の醍醐味は、1つの航空券で複数社のファーストクラスを比較体験できること。筆者がこの3区間にファーストを当てた理由を解説します。
① ANA HND→SFO|日本のファーストクラスを行きで満喫
世界一周のスタート区間にANAファーストクラスを選んだ理由は、「日本食コースを集中力のある往路で味わいたい」から。THE Suiteと呼ばれる完全個室の座席で、日本の老舗料亭監修のコース料理をいただけるのは、ANAファーストならではの体験です。
② ルフトハンザ JFK→FRA|欧州系の代表格をニューヨークから
ルフトハンザのファーストクラスは、フランクフルトの「ファーストクラスターミナル(FCT)」という地上施設までセットで楽しめるのが最大の魅力。リムジンで滑走路を移動して飛行機に直接乗り込む特別感は他社にはありません。ニューヨークから乗ることで、ヨーロッパ到着直後にFCTでくつろげるのも狙いです。
③ スイス ZRH→HND|帰国便で疲れた体を癒す
長旅の最後を飾るのはスイスインターナショナルのファーストクラス。スイスは伝統的にホスピタリティの質が高く、機内のチーズプレートやワインセレクションが評判です。長旅の最後にゆっくり休めるよう、敢えて帰路に当てています。
各区間の正規運賃と実支払額の内訳
気になる料金の内訳を見ていきましょう。各区間の正規運賃は予約日にスクショで保存してあるので、いずれ実機の写真と並べて改めて記事化予定です。
KIX→SYD(ビジネス):正規運賃 約52万円

SYD→HND(ビジネス):正規運賃 約69万円

HND→SFO(ANAファースト):正規運賃 約193万円

SFO→LAS(ビジネス):正規運賃 約21万円

LAS→EWR(ビジネス):正規運賃 約39万円

EWR→FRA(ルフトハンザファースト):正規運賃 約270万円 ※1ドル160円計算

FRA→BCN(ビジネス):正規運賃 約7.6万円 ※1ドル160円計算

BCN→CDG(ビジネス):正規運賃 約11万円

CDG→ZRH(ビジネス):正規運賃 約6.8万円

ZRH→HND(スイスファースト):正規運賃 約343万円

※金額は予約日の検索結果に基づく概算で、為替やシーズンにより変動します。
合計:約1000万円超。それが世界一周航空券なら180万円。差額は実に800万円以上です。
世界一周航空券のルートに関するよくある質問(FAQ)
Q. 世界一周は何日くらいかけて回るのがおすすめ?
航空券の有効期間は発券から1年あるので日数は自由ですが、本番の周遊だけなら2〜3週間が一般的です。今回は2026年9月の豪州編と2027年4月の世界一周本番編に分けることで、無理なく2回の旅行として楽しむ構成にしています。
Q. なぜファーストクラスは長距離区間に当てた方がお得なの?
世界一周航空券は総飛行距離の区分で料金が決まるため、ファーストを短距離に当てても長距離に当てても運賃区分上の扱いは同じです。それなら、フルフラットシートやシャワー・コース料理をたっぷり堪能できる10時間級の長距離区間に集中投下した方が、体験価値あたりの満足度が圧倒的に高くなります。
Q. 同じ都市を2回訪れることはできる?
世界一周航空券は「後戻り不可(一方向周遊)」が原則のため、基本的に同じ都市の重複訪問はできません。ルートは東回り・西回りのどちらかに統一して設計する必要があります。今回も大阪→豪州→東京→アメリカ→ヨーロッパ→東京と、きれいに一方向で組んでいます。
Q. 全区間エコノミーにすればもっと安くなる?
はい、全区間エコノミーにすれば総額はぐっと下がります。ただし、ファースト・ビジネスとの正規運賃の差を考えると、「正規運賃換算でのお得率」はファースト/ビジネス混在の方が圧倒的に高いです。一生に何度もない世界一周なら、上位クラスを織り交ぜるのが断然おすすめです。
前編まとめ:1000万円超の体験を180万円で予約できた
この前編で押さえたポイントを振り返ります。
- 世界一周航空券は3大アライアンスが販売、今回はファースト便の多いスターアライアンスを選択
- 料金は総飛行距離で一括計算のため、個別購入と比べて圧倒的に安くなる
- 筆者の予約ルートは大阪発・東京着の二段構え(2026年9月豪州編+2027年4月本番編)
- ファーストクラスはANA・ルフトハンザ・スイスの3社ですべて長距離区間に集中
- 正規運賃換算約1000万円分が現金180万円で予約完了


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